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研究ノート
東京都公文書の管理に関する条例の制定過程から見えてくるもの
渡邊 健
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2018 年 74 巻 p. 69-83

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抄録

 2017年6月、「東京都公文書の管理に関する条例」が制定され、翌7月に施行された。同条例は何をきっかけとして、どのような過程を経て制定されたのか。先行して公文書管理条例を制定している地方公共団体の事例に照らして考察した。東京都の場合、豊洲問題という不祥事を契機として、小池百合子都知事のリーダーシップの下、条例化が進展した。その制定過程について、都に対する情報開示請求の結果得られた文書を中心に、「条例案の概要」に対して募集されたパブリックコメントへの意見表明結果や東京都総務局総務部文書課との面談等を通じて、多面的に検討した。東京都の情報公開や公文書管理に対するスタンスは条例制定を経てなお、課題が多いが、今後2019年の新公文書館開館に併せてもう一段の制度見直しが期待される。特に歴史公文書の扱いについて、継続的に動向を注視していくことが必要である。

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© 2018 記録管理学会
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