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研究ノート
保存履歴からみた文書の保存管理に関する検討
―方城町史編纂資料の事例から―
加藤 和歳
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2018 年 74 巻 p. 84-97

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抄録

 文書館等、文書を保存管理する機関においては、利用するユーザーにとって真に意義のある管理と利用を実現するために、文書の形状や内容が維持されるよう保存管理に努める必要がある。

 そこで、各種文書のうち、方城町史編纂資料を取り上げ、その中で、現在、福智町教育委員会が管理している文書の保存履歴を分析し、ユーザーのために有効な記録の保存管理のあり方を検討するものである。

 本研究において保存履歴は、記録がどのように伝えられてきたのかということであるが、文書の出所、構成を内包する文書群構造に即して、文書の保存状態を把握し、文書の整理、保存やその環境、状況の分析を試みるものである。これを分析することで、記録が残された要因の解明につながり、これが「利用のための保存」に必要視される保存管理のあり方を指し示すものと考えた。

 検討の結果、役場文書の管理体制が劣化に及ぼす影響として考えられた。そしてファイルへの編綴が本紙の防護につながる等、将来、利用するために整理を行うことが劣化を受けにくくすることを指摘し、利用することを目指すことが、保存にも有効とした。書庫の温湿度環境を制御することのほか、資料を外気から防護する保存管理方法を指向する必要があるとした。

 さらに、保存管理の方向性として、確立した文書のライフサイクルの下、各段階において保存管理を認識し、そこで必要とされるニーズに対応した保存対策の内容や手法を考えていく事が有効になると考察した。

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© 2018 記録管理学会
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