教育経済学研究
Online ISSN : 2436-1801
Print ISSN : 2436-1798
政府データと事例調査からみる地方創生の現状と課題
釣井 伸一郎
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 6 巻 p. 70-84

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抄録
2014年に「まち・ひと・しごと創生法」が施行され、今日まで約10年間取り組まれてきた「地方創生」の現状と課題について、人口等の政府データと地方創生の事例を中心に検討する。 実際に政府および各地方公共団体の発表する推計人口に関するデータをみると、日本の総人口が2015年以降、約300万人減少している一方で、東京圏の大都市の人口は増加しており、東京一極集中が継続している。 全国の地方公共団体を対象に行われた地方創生への意識意向調査の結果からは、地方創生の目的である、日本における人口減少と人口の東京一極集中、地方の衰退の問題の解決が進んでいるとは言い難い。 一方で各地方公共団体は、自治体や住民が主体となり、自治体の規模に応じた様々な地方創生に関する施策・活動を展開しているが、それらはまだ、大都市への人口流出を改善するほどの大きな動きになることは期待できない。 地方創生の出発点は地方公共団体における産官学民の連携による、都市の魅力や住民の生活向上を図ることであり、今後は地方創生の取り組みに、住民の生活実態を反映させることが重要となる。
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© 2024 公⽴⼤学法⼈下関市立大学
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