2008 年 30 巻 3 号 p. 415-425
本研究の目的は,家族介護者の続柄別にみた介護に対する意識の特徴を明らかにすることである.2005年8月,A県内の訪問看護ステーション利用者で65歳以上の要介護認定者の家族介護者376人の調査結果を分析した.介護に対する意識は,因子分析により「自己成長感」「対人葛藤」「充実感」「拘束感」「経済的負担感」とした.共分散分析を用いて,要介護者および介護者の属性を調整し,妻,夫,娘,息子,嫁における介護に対する意識の因子得点の平均値を比較した.
その結果,「充実感」は,嫁が一番低く,娘に比べて有意に低かった.「経済的負担感」は,息子が一番高く,夫,娘,嫁に比べて有意に高かった.「自己成長感」「対人葛藤」「拘束感」では,続柄間の有意な差はみられなかった.
介護に対する意識は,続柄間により異なることから,続柄の特徴を支援に反映させることが望ましいと考えられる.