地域高齢者における性格特性と高次生活機能低下の関連について,5年間の縦断調査結果から検討した. 分析対象は,ベースライン調査と5年後の追跡調査の両方に参加した65歳以上の地域高齢者716人(男性283人,女性433人,平均年齢71.9±4.9歳)とした. 老研式活動能力指標の下位尺度(手段的自立,知的能動性,社会的役割)による,5年間の高次生活機能低下の有無(自立維持・低下)を目的変数とした. 性格特性は「日本版ネオ性格検査(短縮版)」により測定し説明変数とした. 多重ロジスティック回帰分析を性格特性別に実施したところ,手段的自立の低下には外向性および誠実性が,知的能動性の低下には開放性が,社会的役割の低下には外向性および開放性がそれぞれ負の寄与を示した. 本知見より,外向性の高い高齢者は手段的自立と社会的役割が,開放性の高い高齢者は知的能動性と社会的役割が,誠実性の高い高齢者は手段的自立がそれぞれ維持されやすいことが明らかとなった.