老年社会科学
Online ISSN : 2435-1717
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資料論文
百寿者にとっての幸福感の構成要素
安元 佐織権藤 恭之中川 威増井 幸恵
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2017 年 39 巻 3 号 p. 365-373

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抄録

 本研究は,諸機能の喪失を経て幸福感の概念が変化し得ると考えられる百寿者にとっての幸福感の概念の構成要素を記述することを目的とした.13人の百寿者の語りを分析した結果,「前向きな気持ちで生きること」「制限のなかで生きること」「他者とのよい関係を築くこと」「人生の充足感を感じること」「あるがままの状態を受け入れること」の5つのカテゴリーが,百寿者の幸福感を理解するために重要な概念の構成要素であることがわかった.そして,百寿者にとっての幸福感は,さまざまな喪失(身体機能の低下,社会的地位の喪失,他者との交流頻度の低下)に直面し,制限が多い生活のなかでポジティブな感情を自ら生み出す適応的な姿勢から生じることが示唆された.百寿者の幸福感の概念は,従来の幸福感の概念と老年的超越とを比較検討することで理解が深まると考えられる.

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© 2017 日本老年社会科学会
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