2019 年 41 巻 1 号 p. 18-27
本研究では,民生委員への認知症に関する知識尺度の使用可能性を確認することを目的に,尺度の構成概念妥当性の検討を行った.A市の全民生委員1,009人に無記名自記式の質問紙調査を行った.解析には各質問項目に欠損値のない644人の資料を用い,まず認知症に関する知識の構成概念妥当性を検討するため1因子モデルを設定し,検証的因子分析を行った.次いで,2母数ロジスティックモデルを用いて各項目の識別力および困難度,尺度全体のテスト情報量を算出した.最後に,認知症の人に対する態度を外的基準に置いた構成概念妥当性の検討を行った.結果,認知症に関する知識尺度は民生委員への使用可能性が高いことが示され,今後は認知症の医療水準の進展に照らしながら,項目の修正等の検討が課題である.