レギュラトリーサイエンス学会誌
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特集(再製造SUDを巡る最前線)
再生部品の洗浄工程における清浄性評価の留意点
野村 祐介宮島 敦子植松 美幸蓜島 由二
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2021 年 11 巻 3 号 p. 195-204

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抄録

単回使用医療機器(single-use device: SUD)の再製造は,医療機関で使用されたSUDを製造販売業者の責任において適切に収集し,分解,洗浄,部品交換,再組み立て,滅菌などの必要な処理を行い,原型医療機器と同等の品質,有効性および安全性をもったSUDとして再使用できるようにすることである.厚生労働省は平成29年7月31日付けでSUDの再製造に関する新たな仕組みの創設を発表し,法整備に関する通知を発出した.再製造SUDに求められる清浄度の水準は,該当する原型医療機器の水準と同等であることが求められる.しかしながら,再製造SUDの清浄性評価に関する公的基準が国内外ともに整備されていなかったことから,再使用可能な医療機器を対象とした既存のガイドラインを参考として検討することとされている.本稿では,再使用可能な医療機器の清浄性評価に関する国内外の規格の動向,並びに主要な清浄性評価マーカである残留蛋白質および残留エンドトキシンの評価法について概説する.

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© 2021 一般社団法人レギュラトリーサイエンス学会
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