2021 年 11 巻 3 号 p. 205-212
2017年7月,単回使用医療機器(single-use device: SUD)の再製造に関する法体制が整備され,事業者が使用済みSUDを医療機関から収集し,分解,洗浄,部品交換,再組み立て,滅菌などの処理を行い,性能検査の上,再製造SUD(Remanufactured SUD: R-SUD)として販売することができるようになった.実際にR-SUDを販売するためには,品目ごとの承認が必要であり,現時点で2社4品目が承認されている.使用済みSUDは,感染性廃棄物と区分けをして収集・運搬する必要がある.本稿では,われわれがR-SUDを事業化するために今まで進めてきた,使用済みSUDの収集,行政との相談(厚生労働省・環境省),単回医療機器再製造推進協議会(JRSA)における活動を通じて得られた知見について述べる.