レギュラトリーサイエンス学会誌
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シリーズ(医薬品・医療機器評価をめぐる最近の話題)
PMDAのEarly Consideration発信を通じた審査の考え方の公表に向けた取組み(その2)
緒方 映子岩田 大祐杉田 敏樹安藤 友紀鈴木 雄也西村 次平江頭 真宏渡部 辰悟
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ジャーナル 認証あり

2025 年 15 巻 3 号 p. 235-242

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抄録

 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は,第5期中期計画において「Early Considerationの発信や最新の科学的知見に基づく臨床評価ガイドラインの策定などイノベーションに的確に対応した相談及び審査の実施」を掲げている.Early Considerationとは,情報等が十分に収集されていない段階ではあるものの,イノベーションの実用化と革新的な医薬品等の開発促進の参考情報として,その時点における開発の方向性に係る審査側の考え方を示したものである.革新的な新医薬品等の創出のためには,製薬企業のみならず,アカデミアやスタートアップ等の研究開発者に対しても,開発に係る予見可能性や実用化推進のための薬事規制面での相談・支援が必要である.PMDAが各種規制要件や留意事項を公表していくことは,医薬品等の開発計画策定において薬事規制の理解と支援に繋がるものであり,Early Considerationの公表はこの一助になると考えている.本稿では,本年5月に本誌にて紹介した令和6年4月から令和7年1月までに公表したEarly Consideration(8件)に続き,令和7年2月から3月までに公表したEarly Consideration(7件)について,その背景と概要を紹介する.

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© 2025 一般社団法人レギュラトリーサイエンス学会
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