レギュラトリーサイエンス学会誌
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特集(未承認薬問題への取り組み)
未承認薬・適応外薬に対する製薬企業の取組みと今後の課題
佐藤 弘之
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2015 年 5 巻 2 号 p. 135-140

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抄録

未承認薬・適応外薬問題への対応は,医療上必要な未承認薬・適応外薬検討会議での検討や製薬企業が自主的に取り組むことにより多くの成果を上げてきた.しかしまだそれらの課題がすべて解決したわけではない.未承認薬・適応外薬に密接に関連するドラッグラグの問題の根本的な解決策は日本での新薬開発・審査のスピードアップである.日本の製薬企業を取り巻く環境はかなり変化してきており,新薬を創生するためにはオープンイノベーションを取り入れるなど,新たな試みが必要となる.厚生労働省は,患者さんの医薬品へのアクセスをさらに改善するために,「人道的見地からの治験への参加」や「患者申出療養」の制度を導入しようとしている.これらの制度を設計する際に留意すべき点や今後の適応外薬についての対応について述べる.

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© 2015 レギュラトリーサイエンス学会
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