日本リモートセンシング学会誌
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オホーツク海における植物プランクトン色素濃度の季節変化
斉藤 誠一岸野 元彰清藤 秀理田口 哲高橋 正征
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1996 年 16 巻 2 号 p. 172-178

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抄録
Feldman et al.(1989)の作成したグローバルな18 kmメッシュの月平均CZCS(Coastal Zone Color Scanner)データを用いて,オホーツク海における植物プランクトン色素量の季節変動を解析した。その結果,千島海盆海域においては年間を通して低濃度であり,この海域に形成される宗谷暖流起源の貧栄養水の影響が示唆された。カシュバロバ堆周辺海域においては8~9月に高濃度が見られ,夏期に観測されている湧昇によって起こっていると考えられる。オホーツク海では春季ブルーミングが4~5月に発生するが,千島列島南方海域では6月に発生している。オホーツク海の春季ブルーミングが緯度が高い海域にかかわらず約1~2ヶ月千島列島南方より早いことが明らかになった。
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© 社団法人 日本リモートセンシング学会
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