1973 年 12 巻 6 号 p. 395-400
従来,蒸気凝集式除じん法では,高圧高温の湿り蒸気を用いるのが一般的であった.この方法は,水熱の使用量が多くなるため,普通のぱいじん回収には,経済的にはもちろん,技術的にも問題が残されている. 本報告は,ゲージ圧で0.5kg/cm2,温度105℃程度の低圧湿り蒸気を,べンチュリ形装置によって含じん気流に混合させたのち,冷却・凝集,洗浄などの処理をおこない,サイクロンで凝集粉じん粒子を回収する方式のパイロットプラントの運転実績と,その成果について述べたものである.平均粒径0.1μのすす(煤)を含む気流に対しては,装置の圧力損失150mm~160mmAqにおいて,平均除じん効率70%以上,また岩石粉じん,研磨粉じんに対しては,99%以上の効率を,それぞれ得た.