安全工学
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次亜塩素酸ナトリウムによる硫化水素の酸化処理の条件設定
阿部 健蔵町田 彌
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1978 年 17 巻 5 号 p. 265-269

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抄録

悪臭成分中の硫化物を次亜塩素酸塩で酸化し,悪臭防除を行うための基礎実験と中間プラントによる硫化水素ガスの吸収・酸化を行い次の結果を得た. pH10前後,温度15~30℃において,硫化ナトリウム水溶液3.0×10-3mol/lを次亜塩素酸ナトリウム溶液2.0×10-3~3.0×10-1mol/lで磁化したところ,モル比(NaOCI/Na2S)はほぼ一定値を示し,CODの除去率は62~65%であった.また塩類が共存してもCODの除去率には影響を示さなかった.常温で,硫化水素ガス(10~100ppm)を次亜塩素酸ナトリウム溶液(2.0×10-2mol/l)に吸収・酸化させる最適処理条件は1ガスの空塔速度が6210m/hrにおいて,吸収液のpHは10(KGaは1056kg-mol/m3hr atm)前後,液ガス比は2(液流量は2028kg/hr),充填物の高さは180cm(120cmより〉であることがわかった

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© 1978 特定非営利活動法人 安全工学会
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