1981 年 20 巻 4 号 p. 203-208
活性な金属と強酸が異常接触をした場合の潜在危険性を熱力学的および速度論的に考察した.速度論的な知見を得るために各種の条件を有する硫酸溶液と,アルミニウム,亜鉛および銅を反応させた.いずれの場合にも金属は活性溶解した.各々の反応は硫酸濃度の変化に対して極大と極小を有した.これらの反応は表面中間体M(OH)adaの上でカソ一ド反応が起こるとするとよく説明できる.潜在危険性のある反応とその対策について安全工学の立場から検討した.この研究で得られた知見は類似の系に拡張できるで あろう.