1985 年 24 巻 2 号 p. 78-84
切欠ぎを有する脆性材料の角柱の1軸引張時に発生するAE波形をほぼもれなく測定した.角柱の大きさは3cm×3cmx20cmであり,切欠ぎの深さは5mmである,脆性材料としては大理石を用いた。 まず,AEの3次元位置標定を行った.AEの70%が破断面上±2mm以内に標定された.同一AE 源からの波でも,より遠くにあるセンサで測定された波形は近くで測定された波形よりも高周波成分が減 少する, さらに,AEの発生・伝播について,3次元運動方程式を数値的に解析することによりAE波のシミ ュレーショソを行い,実験による波形と,理論による波形とが比較的よく一致することを示した、また, 同じ破壊現象によるAEでも,発生する位置によってAE波形は異なることを示した、