安全工学
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反応熱量計による危険性解析
若倉 正英
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1989 年 28 巻 5 号 p. 318-323

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抄録

最近の開発競争は,危険物を含め膨大な種類の新規化学物質を生み続けている.そのような状況を反映して化学災害を予測し,予防するための測定装置の開発も活発化している. 化学反応の熱危険性予測には,DTAやDSCなどの微量熱測定,ARCに代表される断熱測定が主で あった.しかし最近,キログラム単位の試料を用いて反応中の熱量を測定する装置が使われ始めている.これらの装置の長所はかくはんや混合,蒸留,触媒添加など種々の反応操作中の熱量測定を行える点である、また,伝熱係数,粘度変化,必要冷却量などプロセス設計に必要な多様なデータを得ることも可 能である. 本報では欧米を中心として反応の危険性評価に用いられているメトラー社製反応熱量計にっいて,概要,測定原理,応用例などを概説する.

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© 1989 特定非営利活動法人 安全工学会
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