1993 年 32 巻 1 号 p. 32-37
ECでは永年「労働者保護」の面で共通の価値観調整を行ってきた.多くはEC理事会指令として結実したが,近年さらに相互交流のために加盟国内情報ネットワークを整備し,多くの災害情報を蓄積しつつある。留意すべき点は「健康損害」の構成概念が「労働力売買」の概念,つまり「賃金論」とリンクしている点である.つまり「賃金とはなにか?」という毎年繰り返される基本的な問いと深くかかわっている.今後,労働の場をその責任とする「健康損害とその補償」に関する議論がいっそう高まろう.