安全工学
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技術ノート
油ミスト最小発火エネルギーの酸素濃度・温度依存性
西岡 由紀子・柏倉 幸一郎・新荘 良一松村 知駒宮 功額
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2000 年 39 巻 1 号 p. 19-23

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抄録

内径52mm,長さ100mmの円筒内に,超音波ネブライザーで発生させたドライクリーニング用有 機溶剤のミストを導入し,移動型電極を使った火花放電により,最小発火エネルギーを酸素濃度16~35%の範囲で測定した.また,酸素濃度21%における最小発火エネルギーの温度変化を26~44℃の範囲で求めた.酸素濃度を18%程度に下げると,ミストの最小発火エネルギーが高まるとともに消炎効果が大きくなるので,防災対策として有効である。一方,最小発火エネルギーは,温度が溶剤の引火点に近づくと急激に下り,常温の20分の1以下になることがわかった.

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© 2000 特定非営利活動法人 安全工学会
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