安全工学
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技術ノート
低速で使われる軸受の転動面剥離の検知
ウヱーブレット変換とノイズキャンセリングによる低レベル信号の抽出の試み
黒井 邦宏・福田 隆文・清水 久二金 泰九
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2001 年 40 巻 2 号 p. 95-99

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抄録

低速回転する軸受の設備診断は,異常に起因する信号が微弱なため困難である.ところで,軸受の代表的な欠損の一っである転動面剥離では,形状,回転数によって定まった周波数の振動が,ある時問間隔で発生するので,この検知にウェーブレット変換が用いられる.しかし,これだけでは十分な検知能は得られなかった.そこで本報では,ウェーブレット変換にノイズキャンセリングを組み合わせることで,その検知能を向上させることを試みた.小型深溝型軸受を用いた試験ロータを作成し,!~5rpsで駆動し,欠陥の検知の実験を行った.比較の対象としてFFT(高速フーリエ変換)を取り上げた.そ の結果,本報の方法により,検知可能な回転数,欠陥の大きさの範囲が拡大できた.

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© 2001 特定非営利活動法人 安全工学会
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