大谷英雄**・川村健太郎** 一体成形型PVCプラグからの出火原因として,有機絶縁材料の熱劣化があるが,本研究では,有機絶縁材料が熱劣化する際に一体成形型PVCプラグに含有されている添加剤がどのような影響を及ぼし ているのかを明確にするため,電気・化学的見地から添加剤の影響にっいて検討を行った. 一体成形型PVCプラグが熱劣化する際,充填剤として使用されている炭酸カルシウムは,絶縁抵抗値の低下に関して多大な影響を及ぽすが,今回使用した可塑剤,安定剤は影響しないことが明らかとな った. 一方,本実験の温度範囲では,加熱温度と一体成形型PVCプラグの脱塩酸反応時の塩素の反応率は,アレニウス式に従い,反応の活性化エネルギーは約38kJ/molと推定された.