騒音に対する評価は暗騒音レベルにより異なることが経験的に知られているが,定量的な検討が少なく,現在の航空機騒音の評価でも考慮されていない.そこで,本報では,暗騒音と航空機騒音のレベルの差の違いによる航空機騒音の感覚の違いについて検討し,修正式を提案する.成田空港北部での騒音測定データを用いて航空機および暗騒音の実態を示し,同地区で行ったアンケート調査と合わせ,静寂地では航空機騒音が大きく感じられる傾向を確認した.ついで航空機の録音データを用いた実験を行い,騒音は暗騒音との差10 dB につき約1.5 dB 大きく感じられることがわかった.この関係を用いてWECPNL を再計算すると静寂な地点では3 大きくなった.