2014 年 53 巻 3 号 p. 145-150
東日本大震災の教訓を踏まえ,大規模広域な地震災害に対応するためには,従来の「地域防災計画」の見直しが必要である.また,行政機能が麻痺するという想定外の事態を想定して,行政機能の早期復旧を目指した戦略的対策を事前に検討しておくことが重要である.そのためには複数の市町村と連携した「地域継続計画(DCP: District Continuity Plan)」を策定しておく必要がある.ただし,DCP 策定の前提として広域連携による地域継続の視点を入れて,各市町村における地域組織(行政機関や企業等)の事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定が不可欠である. 本稿では,四国に大きな被害をもたらす南海トラフ巨大地震に対して,事前対策を主とした防災の考え方から想定外の事態に至った場合の事中・事後対策を主とした危機管理の考え方への展開について考える.