安全工学
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非定常HAZOP の基本手順と進め方
高木 伸夫
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2014 年 53 巻 4 号 p. 244-251

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抄録

近年,化学産業のみならず化学産業以外においても非定常な運転や操作において重大事故が発生している.プロセスプラントにおける危険源を特定する手法としてHAZOP が広く知られており,連続プロセスの定常運転を対象として広く活用されている.しかし,プラントのスタートアップ/シャットダウン操作やバッチ反応プロセスは時間とともに運転状態が変化すること,また,連続プロセスと異なりオペレータによる現場での手動弁の開閉操作やポンプ起動,停止操作などがなされることが多い非定常な運転形態といえる.安全で安定な操作にあたっては運転操作にオペレータが大きく関与するという特性を考慮に入れて危険源を洗い出すことが必要であるが,これに対する危険性評価の方法に関する資料があまり見受けられない.そこで本稿では,スタートアップや加熱炉の点火操作,バッチ反応など非定常な運転や操作における危険源の洗い出しにあたっての非定常HAZOP の基本手順と進め方を紹介する.

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© 2014 特定非営利活動法人 安全工学会
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