安全工学
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論文
事象の主体と振舞に注目した進展事象の統合解析法
箕輪 弘嗣宗澤 良臣
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2014 年 53 巻 5 号 p. 317-324

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抄録

事故の再発防止には,過失を解析し将来に活かす事が求められている.ただ,現在の解析は,専門家が事例を深く読み解く解析が主であり,複数の事例を横断した解析は共通要因の抽出迄に留まっている. そこで,本研究では従来の横断解析法を高度化した進展事象の統合解析法を提案する.本手法は,事故やヒヤリハット等事例の進展事象を主体と振舞という単位のキーワードに分離し,同一の主体と振舞に該当するキーワードを連結する統合化により,事例の横断解析を可能にした.そして,事象の進展経路とその経路を辿る頻度を基に,危険同定,頻度解析,部分的なリスク解析と,その可視化を実現した. 本統合解析法をPEC 事故事例423 件へ適用した結果,タンクから再発しうる危険事象を8 種類と同定し,頻度が高い要因は破損26 %,腐食21 %,高いリスクは破損3.3 × 10-2[リスクランク/年],破壊 2.5 × 10-2[リスクランク/年]である事を可視化できた.

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© 2014 特定非営利活動法人 安全工学会
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