抄録
ベル型静電塗装機の清掃作業中に発生した火災の原因調査を行った.ベルカップに接地体が接近するときに発生する火花放電は,高電圧ケーブルとベルカップに蓄積された静電エネルギーが源であり,放電距離は,ベルカップと接地体との間にプラスチック製ビーカや軍手が存在する場合の方がより大きくなった.気温10ºC 以下の実験において,ガラスビーカに入れたアセトンを着火するには,放電路が液面近傍を通過する必要があり確率は低いと推定された.一方,軍手がアセトンで濡れている場合には比較的容易に着火することが判明した.