安全工学
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総説
化学プラントでのAI活用と安全性向上
下平 博岩崎 哲嗣宮田 信郎本堂 直浩牧野 良次
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2020 年 59 巻 2 号 p. 68-77

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抄録

 国の施策である「スマート保安」について産官学を挙げて様々な取り組みが展開されている中,今回は化学プラントでの取り組み事例を取り上げた.

 産業界からは,AI 化実現のために必要な従事者各階層の役割,操業データの構造や課題を明らかにし,ゴールとして新たな知見の獲得とすべきとの提案がなされると共に,作業員の健康・安全を見守るシステムの稼働例が示された.また,海外事例として,IT 先進国のシンガポールではモータ健全性モニタリングシステム等の操業管理システム事例が紹介された.

 公的機関からは,災害情報センターが保有する事故情報データベースについて,検索結果を用いて既存プラントの安全性が再確認でき,AI への活用が提案された他,事故情報のAI 化に際しての約束事である辞書や教師データの検討例が示された.

 討議では,AI の活用には従来情報だけでなくアルゴリズムによる支援も必要であることや,AI 化に伴うリスクも想定すべき等の意見が挙げられ,参加者の理解が一層深まった.

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© 2020 特定非営利活動法人 安全工学会
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