安全工学
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安全文化 特集
航空における安全文化とJAL グループの取り組み
福田 久酒井 宏彰
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2021 年 60 巻 6 号 p. 432-439

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抄録

1903 年にライト兄弟が人類初の飛行機による有人動力飛行を成し遂げてから,航空は飛躍的な発展を遂げてきたが,その陰には航空事故による多くの犠牲がある.航空の安全の多くは事故からの学びに立脚するが,航空安全の進化の過程の中で,特に1990 年代からは組織的な要因についても注目されるようになり,安全文化醸成が大きな課題になっている.そのため,国際民間航空機関加盟国や航空に関わる組織は,安全管理の仕組みを洗練された手段に徐々に進化させる一方で,より成熟した組織の安全文化の醸成に取り組むことで安全の確保を目指している.本稿では航空安全の歴史と現状を概観し,さらに当社の歩みを辿りながら,安全文化醸成に関する当社の取り組みの一端を紹介する.

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© 2021 特定非営利活動法人 安全工学会
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