本研究では , 新たに試作した小型火花点火試験装置を用いて , 粉体用静電ハンドスプレーガンから発生する異常放電の 危険性を定量的に評価した . 着火試験の結果 , 再現性の高いデータが得られ , 本試験手法の妥当性が確認された . すべて の異常放電において ,EN 50050-2 規格で規定される爆発性雰囲気 ( メタン濃度 12 vol% 空気混合ガス ) を着火・爆発させ ることはなかった . さらに , メタン濃度を変化させて放電エネルギーを推定した結果 , 異常放電エネルギーは 0.56 ~ 1.06 mJ の範囲にあると推定された 。 1.06 mJ は本研究で得られた最大推定値であり 、 わずかな誤差は残るものの 、 2 mJ の安全基 準値を上回る可能性は低いと考えられる 。 また , 本研究で得られた重要な点として ,EN 50050-2 では 2 mJ を安全限界と しつつ , 標準試験条件に 12 vol% メタンを用いており , 規格内容に矛盾が見られる . したがって , 今後の規格内容の見直 しなどが強く望まれる .