理学療法さが
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原著
急性期脳卒中患者のサルコペニアの有病率と特性
田中 勝人田中 健太巨瀬 拓也高橋 雅幸釜崎 大志郎大田尾 浩
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2021 年 7 巻 1 号 p. 21-27

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抄録

[目的]脳卒中患者の入院時と発症後 2 週時のサルコペニアの有病率を調査し,その特性を検討した。[対象]急性期脳卒中患者22名とした。[方法]基本情報,各身体機能,functional independence measure(FIM),サルコペニアの有無を評価した。入院時と発症後 2週時のサルコペニアの割合を算出し,サルコペニアの有無別に各測定項目を比較した。[結果]サルコペニアの有病率は,入院時は50.0%,発症後 2 週時は45.5%であった。サルコペニアの有無別に比較をした結果,身長,体重,body mass index(BMI),下腿周径,握力,非麻痺側下肢荷重力,FIM 運動項目の改善率に有意差が認められた。[結語]急性期脳卒中患者の約半数がサルコペニアであった。サルコペニア群は非サルコペニア群よりも,体格が小さく,筋力は弱く,ADL の改善率が低い特性が明らかとなった。

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