2022 年 8 巻 1 号 p. 43-48
[目的]新型コロナウイルス感染症流行の長期化が高齢者にどのような影響を与え,高齢者の健康維持にどのように取り組むべきかの知見を得るため,調査を行った。[対象]65歳以上の地域在住高齢者43名を解析対象とした。[方法]身体組成評価と基本チェックリストを用いた評価を実施した。2020年 9 月と2021年 3 月の各評価値を対応のある t 検定にて比較した。[結果]骨密度と日常生活関連動作はコロナ禍前よりも有意に低下した。[結論]骨密度については,外出自粛による日光照射不足だけでなく,コロナ禍による服薬管理も影響した可能性がある。日常生活関連動作が有意に低下したことについては,質問事項に外出に関するものが含まれていたことによるものと思われる。外出自粛要請に加えて,高齢者が新型コロナウイルス感染症に罹患した場合,重症化するリスクの高さが報道され,日常的な買い物以外にも,不要不急と判断される友人との社交などを控えた結果とみられる。