幅広い年齢の高齢者,特に超高齢者が実施する余暇活動の特徴を明らかにするために,高齢者の性別,居住地域,居住形態と余暇活動の実施状況の関連を年齢群別に検討した.分析対象者はSONIC調査に参加した2566名の地域在住高齢者であった.高齢者の性別(男性,女性),居住地域(都市部,農村部),居住形態(独居,配偶者あり家族同居,配偶者なし家族同居)を独立変数,12種類の余暇活動の実施の有無を従属変数とした二項ロジスティック回帰分析を年齢群別(70,80,90歳群)に行った.70,80歳群に比べて90歳群では「宗教活動」と「休息・リラックス」の実施率が高かった.性別及び居住地域と余暇活動の関連については,90歳群でも70,80歳群と概ね共通した関連がみられた.一方,居住形態との関連では異なる特徴が見出され,90歳群では,配偶者を含む家族との同居が「趣味活動」や「旅行」といった特定の種類の活動の低い実施率と関連することが示された.