農業施設
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バイオマス収集拠点の立地と収集効率(第1報)
稲わら収集における輸送エネルギー試算方法
金井 源太 竹倉 憲弘加藤 仁小林 有一
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2010 年 40 巻 4 号 p. 249-258

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抄録
稲わらからのバイオエタノール生産を念頭に置き,圃場から変換施設に併設される収集拠点までの輸送を想定し,変換効率,稲わら収集量,収集圏に占める圃場の割合が,輸送に要する燃料量や輸送に必要なトラック台数等に与える影響について試算式を基に検討した.標準的な条件下での試算として,エタノール生産量を15 000kL/年,稲わら1 t(乾物重)当りからのエタノール生産量を0.3 kL,作業日数を53.6日/年,トラックの積載量を2.7 t,収集圏での圃場割合を0.128とした場合,稲わら収集量は50 000t(乾物重),稲わら1 t(乾物重)当りの輸送に要する燃料量は2.78 L,必要なトラック台数は109.5台,収集圏の半径は19.1 kmとの結果を得た.トラックの総走行距離は稲わら収集量の1.5乗に比例し,圃場割合の0.5乗に反比例するとの結果を得た.また,稲わら1 t当りの燃料量は,稲わら収集量の0.5乗に比例し,圃場割合の0.5乗に反比例するとの結果を得た.トラック台数は,圃場割合が下がると,稲わら収集量が同じ割合だけ増えた場合でも,より多く必要となるとの結果を得た.
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