農業施設
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低濃度の悪臭ガスに対する生物脱臭技術の開発 (第2報)
送入空気の温湿度がアンモニア除去性能に与える影響
原田 泰弘道宗 直昭古山 隆司
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2008 年 39 巻 3 号 p. 215-221

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抄録
畜舎から排出される空気等, 低濃度の臭気成分を含む悪臭ガスの脱臭を目的とした生物脱臭技術について, アンモニア除去性能, 窒素成分の分解・除去性能を変動させないために, 送入する空気の温湿度がヤシガラチップを担体とした脱臭材料の温度に及ぼす影響, 排水量を低減する散水方法について検討した。空気の温湿度の影響について検討した結果, 脱臭材料は, 材料中を通過する空気によって潜熱が奪われて温度が低下するため, 脱臭材料の温度対策が必要なときには, 加熱だけでなく, 加湿も必要と考えられた。脱臭試験装置に対して送入空気への加湿機能を追加し, さらに脱臭槽からの余剰排水の排出量を低減できるように散水量を制御して濃度20ppm程度のアンモニアを供して試験した。その結果, アンモニア除去性能, 窒素成分の分解・除去性能は低下することなく安定し, アンモニア除去性能は70~80%程度, 窒素成分の分解・除去性能は57%程度であった。
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