2011 年 45 巻 1 号 p. 9-13
化粧品における「高級感」は,すべての価格帯にとってもっとも重要なキー品質である。本研究では,ハイプレステージブランドと低価格帯ブランドとで,使用感と高級感との関係に着目した。顧客はどのような側面から高級感を感じているのかを明らかにすることが目的である。さらに,商品の連用時における時系列上の分析を行い,連用した際に感じる使用感の変化が高級感にどのような影響を与えるのかを明らかにする。コンセプト文を読んで感じる使用感と化粧品の連用による評価構造の変化とから,使用感と高級感とのつながりを,共分散構造分析を使用して特定した。2つのブランドでの高級感を向上させるための手立てを明らかにした。