2019 年 53 巻 3 号 p. 207-214
アニオン性を帯びるアシルグルタミン酸系界面活性剤は親油基にアシル基,親水基にアミノ酸を有するが,pHやカウンターイオンの種類により水への溶解性や使用感が大きく異なる。また,アシルグルタミン酸系界面活性剤に代表されるアミノ酸系界面活性剤は,天然系であることに由来する安心感や安全性,そしてシットリとした使用感が好まれ,理美容やベビー向けの洗浄製品に使用されている。本報告では,アシルアスパラギン酸系界面活性剤がアシルグルタミン酸系界面活性剤と比較して起泡力が高いことに着目し,ラウロイルアスパラギン酸ナトリウムやアシル(C12, 14)アスパラギン酸トリエタノールアミンを合成し,その特性を評価(安全性,コアセルベート生成等)した結果や両性やノニオン系界面活性剤を組み合わせた際の起泡力や粘度に関して報告する。