日本化粧品技術者会誌
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原著
キューティクルのバイメタル性コントロールによるヘアケア技術開発
布施 直也松井 正
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2019 年 53 巻 4 号 p. 278-286

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抄録

毛髪組織の最外部にあたるキューティクル層のダメージは,指どおりの悪化やスタイリングのしにくさの原因となる。特に,ブリーチ処理を行うと主な基質であるメラニンが分解されるだけでなく,キューティクルのリフトアップにより毛髪表面のすべり性が低下する。そこで本研究では,キューティクルケアを目的として,ブリーチ処理によるキューティクルダメージの作用機序の解明を試みた。その結果,タンパク質の側鎖カルボキシ基イオン化に起因するバイメタル効果が,キューティクルのリフトアップを促進させることを明らかにした。この機序を「キューティクルのバイメタル性」として提唱し,このバイメタル性をコントロールする成分としてグルタミン酸を見出した。さらに,新たに開発したキューティクル剥離の可視化・定量化技術を用いてグルタミン酸の効果を解析すると,コーミングによるキューティクルの剥離量減少が明らかとなり,バイメタル性をコントロールすることによるヘアケア効果が認められた。

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© 2019 日本化粧品技術者会
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