現在, 市場にはゲル, 液体, フィルム, エアゾール, セラミックなど用途に応じて様々な基材を使用した芳香剤・消臭剤が上市されているが, これらの剤型について香料揮散体としての特長及び長所, 短所を述べ, その中でも最もよく使用されているゲル基剤, カラギーナンゲルについてサワデーを例に芳香剤として求められる物理化学的特性, 経時安定性, 芳香機能などについて説明する。また, サワデー発売から現在に至るまでのゲル芳香剤の技術的な進歩, 特に長年の課題である使用初期から後期に至るまでいかに一定の香調の香りを持続させるかについて過去当社が取り組んできた研究内容及び今後の課題について概説する。