日本化粧品技術者会誌
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分光画像解析による色素沈着の評価 (第3報)
表皮中で色素沈着を形成するメラニンの可視化
金子 治川口 由起子
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2001 年 35 巻 1 号 p. 22-33

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抄録

表皮中で色素沈着を形成するメラニンのかたまりを可視化する方法を提案した。色素沈着を対象にして主波長400nm, 550nm, 700nmの分光画像を撮影し、得られた画素ごとの輝度を分光反射率に変換した。分光反射率が線形式で表現できることを利用して, 可視域 (380-780nm, 10nm間隔) 41波長点の画素ごとの分光反射率を合成した。得られた画素ごとの分光反射率を輝度に逆変換し、個々の分光画像を構成した。41波長点の分光画像を2値化・積層し, 表皮中で色素沈着を形成するメラニンのかたまりを可視化した。提案した方法で, そばかす, 肝斑, くま, ほくろや一過性の日焼けなどの色素沈着を形成するメラニンのかたまりを3次元形状のかたちで可視化することができた。

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