日本化粧品技術者会誌
Online ISSN : 1884-4146
Print ISSN : 0387-5253
ISSN-L : 0387-5253
速乾性ネールエナメルの開発
金子 勝之山崎 亮太藪 李仁曽山 美和熊野 可丸金田 勇梁木 利男
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 35 巻 1 号 p. 8-13

詳細
抄録

ポイントメーキャップにおいて爪化粧料は, 口紅に次いで主要なアイテムとして使用されている。さらに近年, ネールサロンやネールアートの台頭で, その使用者はますます増加し, 重要な化粧料に位置づけられてきている。このネールエナメルに求められる特性として, 「乾きが速い」「はがれにくい」「仕上がりが均一でつやに優れる」「爪に優しい」「つやや仕上がりの持続」等が挙げられ, その中で特に「乾きの速さ」に関する要望が強く, 常に求められる機能の上位に挙げられてきた。これに対し, 溶剤の揮散により被膜を形成する速乾性タイプのものが種々上市されてきたが, 塗布後の仕上がりの美しさが損われることから, これ以上の乾燥速度の短縮は困難とされていた。今回は「エナメルが乾く」という現象をまったく新しいユニークな発想で捉え, ネールエナメルの乾燥時間を飛躍的に短縮し, 超速乾性を実現した「水で乾かすエナメル」の技術開発を例に速乾性エナメルについて概説する。

著者関連情報
© 日本化粧品技術者会
前の記事 次の記事
feedback
Top