日本化粧品技術者会誌
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甘草フラボノイド画分の新たな皮膚科学的有用性
ニキビに対する効果
神原 敏光周 艶陽川嶋 善仁岸田 直子水谷 健二池田 孝夫亀山 孝一郎
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2003 年 37 巻 3 号 p. 179-186

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抄録

甘草の化粧品添加物としてのさらなる利用を目的に, Glycyrrhiza inflata Batalinの根から調製したリコカルコンAを主要成分とする抽出物である油溶性甘草エキスP-Uについて, 新たな皮膚科学的有用性を検討した。その結果, 本抽出物はテストステロン5α-リダクターゼ, リパーゼおよびホスホリパーゼA2の阻害作用やアンドロゲン受容体結合阻害, 抗菌およびSOD様作用など, スキンケア, 特にニキビの形成や悪化の抑制に係わる種々の作用を示した。これらの試験結果を基に, ニキビ患者に対する油溶性甘草エキスP-Uの効果を検証し, その有効性が推定された。

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