抄録
電力供給の自由化の進展により、電圧アンシラリーサービスを定量的に評価する必要が高まっている。筆者等はこれまで、発電機、キャパシタの供給する無効電力の微小増加に対する電圧安定性の向上の感度を電圧アンシラリーサービスの評価指標とすることを検討してきた。本論文では、モード解析と寄与率に基づく新しい電圧安定性貢献度指標を提案する。この指標は、電圧安定性から見た系統の弱点部分を示すことになり、無効電力供給による安定性改善の効果を評価することができる。電気学会WEST30機系統モデルを用いた例題計算によって、提案する貢献度指標の妥当性を検証する。