抄録
現在の日本において盲導犬の絶対数が不足している状況を考慮したとき、盲導犬の働きを代替し、かつ視覚障害者の屋外移動での負担を軽減する機能を有する歩行補助ロボットの開発は有用であると考えられる。ここでは視覚障害者を介助する盲導犬と同等の働きをする福祉ロボットの開発について報告する。最近、歩道に設置が進んでいる点字誘導ブロックを利用したビジュアルフィードバック制御による歩行補助動作を実現する移動ロボットについて報告する。開発した移動制御方策と点字誘導ブロック上の障害物を回避して誘導ブロックに沿った移動を継続する制御方策を搭載した試作機の動作実験を通して、安全に歩道上を移動する歩行支援システムを提案する。