抄録
トンネルや地下街に代表される大規模閉鎖空間における危機管理体制の確立のため、官民の協力によって多様な環境を想定した災害実験やシミュレーションが行われ、データが日々蓄積されている。大規模閉鎖空間の構築と運用のためには、専門家のみならず、意思決定権を持つ行政担当者や、実際に被害を受ける一般人も含めた広範な人々の災害に対する理解が必要不可欠である。本研究では、避難計画の立案や避難シミュレータの構築に際して視覚的に重要である火災時の煙流を主たる対象とし、計測およびシミュレーションによって得られた煙流のボリュームデータをインタラクティブに可視化する手法を提案する。