抄録
スペースプレーンのような空気吸込み式推進機関を搭載した空力飛翔体を実現するための様々な技術課題のうちの一つとして,機体の誘導方法が挙げられる.このような機体の上昇径路において,推力,揚力および抗力などの機体に作用する力が飛行径路に大きく依存しするため,最適操舵則は振動的な振る舞いをすることが知られている.この振る舞いのため,誘導法として従来の打ち上げロケットにおける線形タンジェント則などを適用することはできない. 本研究では,空気吸込み式推進機関を搭載し揚力を利用する空力飛翔体の上昇径路における新たな誘導方法を提案し,その有効性を示す.