抄録
宇宙機や航空機などが編隊飛行を行う際に、メンバ同士の距離が近い場合には相対情報を用いた制御が衝突回避等の観点から有効になる。この様な編隊飛行システムでは、群を構成するメンバがどのような規則に基づいて行動するかという各メンバのローカルな制御則と、各メンバがどのメンバの影響を受けて行動するかというメンバ間の結合の仕方(情報伝達構造)が群れの挙動を決定する。本研究では、全てのメンバの制御則が等しいという仮定の下で、情報伝達構造と群の制御性の関係を明らかにし、群の制御性を表す指標を得た。更に、得られた制御性の指標に基づいた群の情報伝達構造の形成法を提案し、安定余裕や応答性のよい群を形成する手法を示す。