抄録
従来大型設備の異常検知手法にはKurtosis値、Bicoherence値などのほか，時系列をAR（Auto Regressive；自己回帰）モデルやARMA（Autoregressive Moving Average Model；自己回帰移動平均）モデルに当てはめ，システムパラメータを推定し，そのシステムパラメータの正常値からの乖離度などを計算する方法が用いられてきた。本論文では，比較的取扱いが簡便で，モデルの概念が理解しやすいARモデルを用いて正常値からの乖離度を定義し，システムパラメータ推定時に簡易計算方法を導入する。さらに、Bicoherence値のような絶対指標を導入し、現場でも理解し易く、取り扱いが簡便な設備診断手法を提案する。
