抄録
設備故障を未然に防ぐための設備異常の検知については,従来から様々な手法や計測指標,計算値が提案されてきた。本論文では,複数の劣化指標に基づいて設備状況を総合的に評価するため測定データに対し主成分分析を適用して,各測定データが設備状況に対応してうまく分離し総合指標としての活用が期待できることを示した。さらに多重コレスポンデンス分析を適用し,劣化指標を「正常」「要注意」「危険」の3つに分けて行う簡便診断の可能性を提案し,この指標の分類基準の設定に多重コレスポンデンス分析が有力な手法であることを示した。