抄録
2008年5月12日,中国四川省で地震が発生し,その被害状況を解析するため,
日本の人口衛星ALOSによって撮影された画像を解析する.
研究ではまずALOSに搭載されたセンサ「AVNIR-2」によって土地利用分類の推定を試みた.推定にはニューラルネットワークを誤差逆伝搬法で使用する.これまで土地利用分類の研究では6バンド以上,特に中・遠赤外線帯域のデータが用いられるものが多いが,AVNIR-2は全部で4バンドしかない.しかしながらこれまでの衛星と比較して地上分解能が高く,また可視光域を広く含むため,少ない入力ベクトルでも分類できることを検討する.また,同結果を用いてPALSARによって地震の前後を観測された画像データを比較する.