抄録
本研究では異常値が含まれる大規模データに対するサポートベクター回帰(SVR)における効率的な学習法について紹介する。学習点の増加に伴い、SVRで必要なQuadratic Programming (QP)を解くために計算量が大幅に増大してしまう恐れがある。
現在までに、計算時間の短縮を図る方法としてchunking法が提案されているが、一般的にchunking法は異常値による影響を受けやすい事が知られている。本稿では新たな分解法によって異常値を含むデータに対してもロバストな計算手法を提案し、その有効性を示す。